【米国向け関税基準について】 知らない方もいると思うので、簡単にまとめました。 (※用語解説は最後に載せています) ===== ✅ 基本ルール WTOが定める「関税評価のルール」では、課税の基準は CIF価格(商品代 + 送料 + 保険料) ではなく、取引価格(Transaction Value)=実際に支払った商品代金 です。 ただし「運賃や保険を課税対象に含めるかどうか」は、最終的に 各国の判断に委ねられています。 ===== ✅ アメリカの場合(一番重要) 👉 アメリカは"FOB基準" つまり関税がかかるのは "商品代金のみ"。 送料や保険料は "関税の対象外" 。 なので、もしCIF価格(送料込み)で申告してしまうと、本来より高い関税を取られるリスクあり。 ===== ✅ 実務的な対応(※あくまでも一例) 米国宛に DDP(セラーが関税負担)で発送する方で、少しでも関税負担を減らしたいなら: ① 商品代と送料を分けて設定(送料別) するのがベスト。→ この方が課税対象額も明確。 ただ懸念点なのが、"原則として" eBayは「送料無料(FS)」を推奨している点。FSで販売すると、インボイスに毎回「商品代と送料」を分けて書く必要が出てきますが、これはオペレーションコスト的にほぼ不可能なのがジレンマ。 ===== 幸いにも僕は数年前からリスク分散しており、売上の過半数は米国以外なので影響は最小限に抑えられています。 とはいえトランプ関税は今後も要注意なので、引き続き最新情報を追っていきます。 もし誤りがあれば遠慮なくご指摘ください。むしろ教えていただけると助かります🙇♂️ ※WTOとJETROの資料をソースにしています。 ===== 📘 用語ざっくり解説 DDP = セラーが関税負担 DDU = バイヤーが関税負担 CIF価格 = 商品代 + 運賃 + 保険料 FOB価格 = 商品代のみ(運賃・保険料は除外) WTO = 世界貿易機関 JETRO = 日本貿易振興機構